【オリックス4―3西武】かつての庭でオリックス・清原の巨体が4度、宙を舞った。西武、そしてオリックス勢による敵味方関係のない胴上げ。古巣での最終戦。西武ドームは清原のためだけの空間と化した。「(10月1日の)ラストゲームの前が西武球場で…。運命的なものを感じた。夢を追い掛けて(FAで)巨人へ行ったけど、帰ってくるたびに温かい声援をもらった」
試合後、右翼の西武ファンから巻き起こる猛烈なコール。ベンチを出た清原はまず一塁ベースを踏んだ。帽子を取って右翼席へ頭を下げ、さらに右打席を足でならして深々と一礼した。律義な別れの儀式だった。
渡辺監督から花束を渡されるともう涙が止まらない。「お前なら何でもできる」。そう耳元でささやかれた清原は「18歳で入団してから毎日、ずっと寮で一緒にいた。一番可愛がってもらった先輩に送り出してもらえるんですから」。86年の入団当時は「新人類」と呼ばれた。“長男”が工藤(横浜)。渡辺監督が“三男”、大久保打撃コーチが“四男”で、清原は末っ子と形容された。そんな懐かしい日々が脳裏によみがえった。
最後は中島に頼まれてユニホームを交換。西武時代に背負った「3番」を受け継ぐ相手に「日本一の男になれ」とサインして贈った。いよいよ10月1日が本当のラストゲーム。スタメン出場が確実な清原は「ホームランを狙って最後まで力の限りスイングしたい」と誓った。23年間の集大成。いよいよ別れの時がやってくる。
店長の独り言。また一人日本の野球界から魂のバットマンが引退してしまいます。寂しい限りです。K,K コンビの時から見てきて、波乱万丈な野球人生だったけど、あなたのユニホーム姿を、見えないと思うと、凄く寂しいです。ラストゲーム、魂ホームラン期待してしてます。23年間、おつかれさま。